【完】私なりの愛のカタチ。
「それじゃあ、またね!
愛ちゃんっバイバーイ!」
バスが走りだしてもまだ手を振ってくれている。
私は手を振り返した。
ふーっと息を吐いて
ちゃんと座り直した。
その時……
さっきまで居なかった
私の前に座る人の髪の毛がふわっと揺れた。
………え?
もしかして……
さっきのバス停で乗ってきたのって、
帰ったはずの圭ちゃん……?
見覚えがある髪の毛だったから
私はなんとなくそう感じた。
チラッと覗いてみると、
圭ちゃんがいつも持っているカバンが
床に置かれていて、
圭ちゃんだと確信した。