【完】私なりの愛のカタチ。
…………圭ちゃんの肩は
小刻みに震えているようで。
窓枠に肘をつき、
頭を押さえて顔を伏せているように
後ろからは見えた。
………な、泣いてるの……?
「……け、圭ちゃん…?」
「………」
私が呼ぶと圭ちゃんはムクッと起き上がった。
そして、素早くハンカチを
後ろから手を伸ばし圭ちゃんに渡した。
「…ありがと。愛」
そう短くお礼を言って
私のハンカチを受け取ってくれた。
私って分かってくれたんだ……
“愛”だって分かってくれたんだ………