【完】私なりの愛のカタチ。






『ドアが閉まります。』




………一生会えないわけじゃない。



寂しくなったら会いにいける。



私は大丈夫と言い聞かせて
泣くのをやめた。



そして、閉まった扉の窓へ、
手を振った。


もちろん笑顔で。


圭ちゃんが行きやすいように…
私は一生懸命笑った。



「………圭ちゃん…待ってる。
帰ってくるのを待ってるから」



そう呟いて私は、
圭ちゃんの乗る電車が見えなくなるまで
見つめ続けた。



またすぐに会える。




……だけどなんでこんなにさみしいんだろう。



メールだって、電話だって出来る。


私なら大丈夫。
ちゃんと約束守んなきゃ……!



私はほっぺをパンっと叩き、
切り替えた。



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