【完】私なりの愛のカタチ。
私は圭ちゃんの後ろ姿を見送って
私も学校を後にした。
とぼとぼと薄暗くなった帰り道を
ゆっくり歩く。
車のライトで照らされる私。
その前にできる私の影。
その影を見つめると切なくなった。
だって、
お姉ちゃんとそっくりなんだもん。
身長や髪の長さは違っても、
その影はお姉ちゃんそのものに見えた。
「………お姉ちゃん…
帰ってきてよ………私、ダメだよもう…」
そう呟いた時気のせいかもしれないけど、
どこかでお姉ちゃんの声が
聞こえたような気がした。
お姉ちゃんの口癖だった、
『愛は頑張れる』
と。