【完】私なりの愛のカタチ。




私は圭ちゃんの後ろ姿を見送って
私も学校を後にした。



とぼとぼと薄暗くなった帰り道を
ゆっくり歩く。


車のライトで照らされる私。
その前にできる私の影。


その影を見つめると切なくなった。


だって、


お姉ちゃんとそっくりなんだもん。



身長や髪の長さは違っても、



その影はお姉ちゃんそのものに見えた。



「………お姉ちゃん…
帰ってきてよ………私、ダメだよもう…」



そう呟いた時気のせいかもしれないけど、

どこかでお姉ちゃんの声が
聞こえたような気がした。




お姉ちゃんの口癖だった、



『愛は頑張れる』



と。




< 46 / 256 >

この作品をシェア

pagetop