【完】私なりの愛のカタチ。
4*。笑顔の先にあるもの
そして、圭ちゃんとほとんど何もないまま
夏休みに入った。
それから私は家に閉じこもり、
ケータイの電源も切った。
どうすればいいのかを考えたかったから。
自分も笑顔になれて、
圭ちゃんも笑顔にできる方法はなんだろうって。
圭ちゃんを笑顔にできる最大の方法は、
“お姉ちゃんが帰ってくること”
それができたら圭ちゃんはきっと……
いや、絶対に笑ってくれる。
そしたらきっと、私も笑顔になれる。
だけど、その方法はどんなに願っても
出来ないこと。
「お姉ちゃんが…帰ってくれれば…な」
そうヒトコトつぶやくと、
余韻だけ残し、消えていった。