【完】私なりの愛のカタチ。
7*。花火と帰り道
圭ちゃんと面と向かって話してから、
数日たち、
夏休みも終わりに近づいて来た。
そんなとき、
まつりからお誘いがあって、
花火大会に行く事になった。
「……うーん。浴衣がいいかな?
それとも、私服がいいかな?」
私は自分の部屋にあるタンスを開いて
悩んでいた。
すると、私の部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「…愛…?」
「お母さん?」
お姉ちゃんが亡くなってから、
ほとんど会話をしていなかったお母さんから、
話しかけてきてくれた。
「これ、着なさい…?」
扉を開けるとお母さんは
そう言って白地にピンク色の模様が描かれた
浴衣を私に手渡した。
「…この浴衣……」