君はまるで桜の花弁
第二章
「ただいま...」
「おかえり、
何処へ行ってたの?」
母に尋ねられた
「ちょっと、桜見てた」
「もう満開で綺麗だものねぇ」
「うん」
「お兄ちゃん!遊んで!!」
今年小学3年生になった妹が
俺の足に掴みかかる
「よぉし、何して遊ぶんだー?」
「えーっとねぇ...」
「二人とも明日から学校でしょう?
ちゃんと準備出来てるの?」
「あ、やべ」
「お兄ちゃんまだなのー?」
「はっはー...」
「さっさとやっちゃいなさい!」
母にそう言われ妹は俺と遊べなくて
不満そうだった
部屋に戻り便りを確認した
そして黙々と鞄に教科書を入れた
.
.
.
その作業を全て終え、
俺はベットに寝転がった
「ん?」
ポケットに違和感を感じて取り出した
「あー、コレどうすっかな...」
先ほど拾った簪を眺めた
持ち帰ったのは良いものの...
あのまま置いてた方が良かったんじゃ...
明日学校の帰りに戻しに行こう。うん。