ドミナントセブンスコードBm7
夏
不安定な七月、雨空 前編(6/30)
七奈ちゃん、と呼ばれ、そうだ私はそんな名前だったと七奈は思い出した。
「七奈ちゃん、おれ、覚えてる? 小学校の時同じクラスだった……」
「え、なに一色さん、この人知り合い?」
隣の安本さんが不安げに眉をしかめ、正面の青年とこちらを交互に見る。
先ほどから嬉しげにこちらを見る青年をにらみ返し、はっきりと告げた。
「誰?」
「七奈ちゃん、おれ、覚えてる? 小学校の時同じクラスだった……」
「え、なに一色さん、この人知り合い?」
隣の安本さんが不安げに眉をしかめ、正面の青年とこちらを交互に見る。
先ほどから嬉しげにこちらを見る青年をにらみ返し、はっきりと告げた。
「誰?」