窓際の王子
対面
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キーンコーンカー…
「…と!…やと!!」
「ん…」
「授業終わったって!行くぞ!」
「は…?」
「早く行かねーと混むから!はやく!」
やべ、頭回んね。
おれはゆっくりと顔を上げた。
そこには高尾の急かす顔がある。
あー…
王子…だっけ。
「行くぞ!」
高尾に引きずられるようにして教室を出た。
てか、3年の教室って4階だろ…
面倒くさ。
全く行く気のない俺の手を引き、高尾はずんずん階段を登って行く。
「手繋いでんじゃねーよ」
俺がその手を振り払うと、高尾が足を止めることなく振り向いた。
「じゃあ早く歩けよー!」
「はいはい」