窓際の王子
階段を上って行くに連れどんどん人が多くなってくる。
2年の先輩も多いらしく、見たことのない顔ばかりだ。
そしてついに4階についたが、廊下が人でごった返している。
「やっば…女子ばっか…」
時折黄色い歓声が聞こえる廊下を、高尾は人をかき分け進んでいく。
ここで高尾とはぐれるのはやばい。
俺も必死について行った。
女子の注目が一気に俺らに集まる。
1年のしかも男子が女子しかいない中、王子を見に来るなんておかしいよな。
そのとき、前を行く高尾の足が止まった。
俺もなんとかその隣にいく。
そこは、3年1組の前だった。