窓際の王子
「芸能人みたいだったな!なんていうか…こう…」
高尾が感激したように話す。
相変わらず声がでかくて、教室にいるみんながこちらを見ている。
一部では「え?王子みてきたの?」という声も聞こえる。
「すげー。あれは王子だわ。」
「…綺麗だった」
「え?」
気づけば声に出ていた。
言ってしまってからしまったと口を抑える。
なぜか教室が静まる。
全視線が俺に向いている。
なんだよこの空気…
「隼斗…綺麗とかストレートに言うんだな。」
高尾まで唖然としている。