窓際の王子



「んーーあーーーもう!」


俺は席を立ち、廊下に出た。


授業を行うためにクラスに来た先生と入れ違い、声を掛けられた。


「お、笹山?どうした。」


「あーー…えっと…頭痛いんで保健室行って来ます。」



あからさまな嘘を付く俺に先生は苦笑しながら、「はいはい」とつぶやき教室に入って行った。


それと同時に授業の始まりを知らせるチャイムがなった。




さて、どうしようか。

保健室に行く気なんて全くない。



先生にばれずにサボれる場所…


ベタに屋上か…
いや、たしか封鎖されている。



俺はいろいろ考えながら校内をぶらぶらした。


この学校はシンプルな創りになっていて、新校舎の1階には職員室や保健室などが並び、
2階には1年生の7クラス。
3階には2年生のクラス、4階には3年のクラスがある。


そして渡り廊下か、階段から行ける3階だての旧校舎には理解室や科学実験室、音楽室などがある。



んー。

旧校舎の方が、人が少ないかもしれない。

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