窓際の王子


「あれ。1年?」


突然、奥から女性の声がした。


「あ?」


確かめようとするも、まだ目が慣れない。



「ここにあたし以外の人が来んの、初めてだなー」


その声は呑気にそう言った。


目が慣れてくる。


パイプ椅子に腰掛けるその人物。





「……!!」



俺は目を見開いた。


だってそこにいたのは


「あは、やっぱ知ってたんだ。」





「おう…じ…」





そう。
先ほど見た、王子だった。
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