窓際の王子
優雅に足を組み、薄ら笑いを浮かべてこちらを楽しそうに見ている彼女は、
やっぱり綺麗だった。
周りはこの人をカッコイイとか言うけど、違う。
顔が整いすぎているんだ。
だからきっと髪を伸ばせば、女性としても美しいんだ。
吊っても垂れてもいない二重の目に、高い鼻。
薄い唇、シャープな輪郭。
キメの細かい白い肌には産毛すら生えていなさそうだ。
さっきよりも断然近い距離で見て、その美貌に圧倒される。
「そんなにあたしが珍しい?」