窓際の王子


そして、ふと思い出す。




あいつは絶対覚えてないだろうけど、俺と隼斗は入学する前から、出会っていた。



中3の夏。




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「竜太ー、ここどこだよ…」


「わ、わかんねぇ」



俺は友達のまっきーと道に迷っていた。


肝試しをしよう!

と言って自転車で遠くまで来たものの、全く知らない場所についた。


辺りはもう暗くて、元来た道をどう戻ればいいのかもわからない。



「なぁ、これ幽霊とかそういう問題じゃなくやばくないか?」


俺とまっきーは冷や汗をかき、本気で焦っていた。

周りに家もない。


人もいない。


携帯で助けを呼ぼうにも、なんと言えばいいのか…



そんなときだった。



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