窓際の王子
「君に言われたくないねー。あたしだって1年の頃はここまでサボってなかったよ」
笹山とは、こんな感じで適当な話しかしない。
こいつはあたしの事を深く知ろうとか、特別な関係になりたいとか、そういうことは一切思っていないようだし、
あたしも別に興味がない。
けれどなぜだか笹山は、一緒にいて楽だった。
お互いに一定の距離をキープしているのか、面倒臭くない。
ただサボる場所が同じで、だらだらと話をするだけ。