夏色
dream
「おかえりなさいませ〇〇様」

そう言うとご主人様はいつも振替って微笑みを返してくださる。

「〇〇、今日は地下に行くから着いてこい」
「はい」

ご主人様は、私のことを気に入ってくださっているらしい。
だから、大事な用以外の時は、一緒に行動するようにとの命令なのです。
「あの……〇〇様…ここは?」

「此処か?クスリ……此処は今日から〇〇の部屋だよ!!」

そう言うとご主人様は無理矢理私をこの牢に入れた。
牢と言っても作りは綺麗で、テレビもお風呂もベッドもトイレも揃っていたのです。

「なんで、ですか…?」
「私だけの〇〇。愛しい〇〇」

そうご主人様は、私のことを愛しく思いすぎ狂ってしまわれたのです。
親や国の民の期待にいつも応え、いつもいつも孤独に耐えていた〇〇様は遂に裏の人格ができてしまわれたのです。
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