神様のいたずら
ま、まあ・・・デートって言ったらデートだけど・・・。 

わたしは、少しうつむきながら心の中でそうつぶやく。





「いってらっしゃい。」

「先生・・・。」

「ん?」
 
紀代子は、振り向いてつぐみを見る。

「どうしたの?」

「先生・・・わたしが、からかいすぎてあんなに桜井さんを怒らせてしまって・・・それに、先生が逆に怒られるなんて・・・わたし、最低ですよね・・・。ごめんなさい。」

つぐみは、うつむいたままそうつぶやくと頭を下げる。

「あー・・・そんなこと・・・全然気にしなくていいのに。」  

そう言って、紀代子は苦笑いをすると手招きをする。

「たぶんね、霊界堂さんのことは怒ってないと思うよ。」

「どうしてですか?」

「うーん・・・姉の感かな?それに、霊界堂さんのこと、責めてなかったでしょ?」

「・・・。」
< 116 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop