神様のいたずら
「まずは、どれから乗りたい?」
「えっ・・・?えっと、えっと・・・。」
わたしは、あわててキョロキョロする。
「く、九条くんは、何か乗りたいのあるっ・・・?」
「うーん・・・僕は、あまりこういうの知らないからなー・・・。」
九条くんは、あごに手をあててあたりを見渡す。
「・・・。」
わたしは、肩を縮めて黙りこむ。
「あ、そうだ。あれに乗ろうよ。」
「えっ?」
九条くんは、わたしの手を引く。
「これだよ、これ。」
「これって・・・メリーゴーランド?九条くん、これに乗りたいの?」
「乗りたいって言うか、チョコが好きそうだなと思って・・・。」
九条くんは、頬をかきながらわたしをちらりと見た。