神様のいたずら
わたしは、ゆっくりと息を飲むと「好きです。」と答えた。

「はあー・・・。」

美久は、ゆっくりと目を閉じると小さくため息をついた。

「そっか・・・。九条くんは、モテモテだね・・・。」

「・・・。」

わたしは、胸に手をあてて美久さんを見つめる。

「チョコちゃんは、九条くんのどこを好きになったの?」

「・・・えっと・・・。」

「九条くんは、少し不器用で鈍感なところがあるよね。」

「え・・・。」

「わたしはね、九条くんのそういうところ好きになったの。」

「・・・。」

わたしは、うつむいて黙りこむ。

「それと、たまに見せてくれる笑顔とか。」

「・・・。」
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