神様のいたずら
神乃は、胸に手をあてる。

「・・・。」

きょうは、少しキョトンとした顔で神乃を見つめる。

「・・・分からない・・・って?」

「・・・。」

神乃は、うつむいて息を飲む。

「・・・自分の気持ちだよ・・・。」

「なんか・・・めずらしいな・・・。」

「え?」

神乃は、そっと顔を上げてきょうを見る。

「めずらしいって・・・何が?」

「ほら・・・自分の気持ちについて神乃が悩んでるなんて・・・あまり、ないよなとか思って・・・。」

きょうは、ほおをかきながらつぶやく。

「・・・。」

神乃は、少しぼおぜんとなるとクスッと笑ってまたうつむいた。
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