神様のいたずら
「まあ、九条くんは他の場所にいるみたいだけどね。」

そう言って、美久は腰に手をまわす。



「ハックションッ・・・!!」

神乃は、大きなくしゃみをする。

「おい、どうした?大丈夫か?」

きょうは、隣で声を掛ける。

「ああ・・・大丈夫だ。心配ない・・・。」

そう言って、神乃は鼻をすすりながら軽く鼻をこする。

「風邪でも引いたのか?」

「イヤ、ちがう・・・たぶんこれは、誰かが僕の噂をしてるんだろ・・・。」

「・・・。」

きょうは、そんな神乃を見つめると前を向く。

「よし。俺、そろそろ行くわ。」

「行くってどこにだよ?」

神乃は、不意にきょうを見る。
< 156 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop