神様のいたずら
「あはっ・・・なんで、わたし泣いてるのかな・・・。へんなの・・・。」

わたしは、そう言いながら笑った。

「無理してるんだろ?」

「無理って、何が?」

わたしは、九条くんを見る。

「無理して、信じようとしてるんだろ?」

「な、何言ってるのよ。そんなはずないじゃな・・・。」

「分かるんだよ。」

九条くんは、口をはさんだ。

「・・・。」

わたしは、九条くんを見る。

「隠そうとしなくても、僕には分かるんだ。」

「・・・。」

「僕には、全部見えてしまうんだから・・・。」

九条くんは、拳を握った。
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