神様のいたずら
「それは、神様だから?」

わたしは、笑ったまま問いかける。

「・・・。」

九条くんは、ゆっくりうなづいた。

「わたしね、どうすればいいか分からないんだ。」

「・・・。」

九条くんは、少し顔を上げた。

わたしに、顔を見せないように。

「わたしは、九条くんの言ったことを信じてる・・・。でも、心のどこかでそれを信じてないわたしが、いるんだね・・・。きっと・・・。」

わたしは、胸に手をあててつぶやいた。

「・・・っ。」

わたしは、涙をポロポロこぼした。

「お、おいっ・・・。」

九条くんは、少しあせった顔をした。

「わたし・・・どうすればいいか分からなくなっちゃった。」
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