神様のいたずら
そして・・・。

「む、無理よ。わたしには、そんなことできないわ。チョコちゃん・・・。」

「無理じゃないよ。」

わたしは、腰に手をあてたまま、お姉ちゃんに顔を近づける。

「・・・。」

お姉ちゃんは、わたしを見つめたまま身体をひく。

そしてまた・・・。

「だって、チョコちゃん・・・。わたしは、料理なんてあまりしたことないのよ・・・?」

お姉ちゃんは、わたしからそっぽを向いて小声でつぶやいた。

「だから、何だって言うの?」

「それに、チョコちゃんだって知ってるでしょ・・・?」

お姉ちゃんは、膝の上で拳を握る。

「何が?」

わたしは、首を傾げる。

「・・・。」

お姉ちゃんは、じっとわたしを見つめる。

「わたしが、料理下手の天才だって・・・。」

「・・・。」

わたしは、少し目を見開いてお姉ちゃんを見つめる。

「お姉ちゃん。」

「な、何?チョコちゃん。」

「それ、誰が言ったの?」

「え・・・。」

お姉ちゃんは、前髪で目を隠したままわたしを見つめる。
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