神様のいたずら
「こんな個人情報、聞いたらダメですよね、すみません。」

神乃は、正座をすると頭をかく。

「えっ・・・いえっ・・・そ、そんなっ・・・。」

紀代子は、あわてて胸の前で手を振る。

「わたし・・・昔から人付き合いが苦手で・・・。」

紀代子は、身体を縮ませて膝の上で拳を握った。

「そうだったんですか・・・。それは、すみませんでした・・・。」

「初めてだったんです・・・。」

「え?」

神乃は、紀代子を見る。

「こんなに、人に聞かれたりするのは、初めてで怖かったけど、わたしのことを知ってくれようといっぱい聞いてくれたのが嬉しかったです・・・。」

「・・・。」

神乃は、ぼおぜんと紀代子を見つめる。

「頼りない、チョコちゃんの姉ですがよろしくお願いします。」

紀代子は、頭を下げる。
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