神様のいたずら
「あ、いえっ・・・こちらこそ、よろしくです・・・。」

神乃は、少し頭を下げる。



「あのっ・・・聞いてもいいですか?」

「はい。」

「紀代子さんは、漫画家なんですよね?」

「は、はい・・・。」

紀代子は、身体を縮ませた。

「漫画・・・描いてるときの名前とか・・・聞いちゃダメですか?」

「・・・。」

紀代子は、ぼおぜんとした顔で神乃を見つめる。

「さっきも、そう・・・聞きましたよね・・・?」

「は、はい・・・。」

神乃は、うつむいてゆっくりうなづいた。

「・・・。」

紀代子は、真剣な顔をするとうなづいた。

そして、目の前の紙とペンを手に取った。
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