神様のいたずら
「え?妹さんって、料理苦手とか?」

「いや、その逆だよ。料理するのは好きだけど、全然、上手くならないっていうか・・・。」

「そうなんだ・・・。でも、妹さんは美味しい料理を九条くんに食べさせたくて作ってるんだと思うよ?」

「そ、それは・・・そうかもしれないけど・・・。」

九条くんは、肩をちぢこませた。

「チョコは、何してたんだ?」

「え?わたしっ?」

わたしは、少し肩を動かした。

「わ、わたしはそのっ・・・お、お散歩・・・かな?」

そう言って、空を見上げる。

「あのさ、チョコ・・・。」

「ん?」

わたしは、九条くんを見る。

「今日って、これからなんか用とかある?」

「え?別にないけど・・・。」
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