神様のいたずら
「それじゃあさ。」

そう言って、九条くんは、わたしの手を握った。

「えっ・・・何?」

わたしは、顔を赤くする。

「今から、デートしよっか・・・。」

九条くんは、顔を赤くしながら言う。

「えっ・・・。」

わたしは、余計に顔を赤くした。

「いや・・・?」

九条くんは、首を傾げる。

「あっ・・・えっと、きゅ、急にそんな・・・。」

わたしは、少し笑みを浮かべてぎゅっと目を閉じる。

「だよね、いきなりごめん・・・。」

そう言って、九条くんはわたしの手をゆっくり離した。

「べ、別にだめじゃないよっ・・・。」
< 95 / 168 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop