妖とわたしの時間
そして、軽く身体を動かしてみる。

「軽い・・・身体が軽くなった・・・。よかったー!!」

そう言って、わたしは笑う。

「な、なぜだ・・・!?そんなはずないっ・・・人間には、この空間は合わないと言うのにっ・・・。」

わたしに話しかけた人は驚いた顔をしてわたしを見る。

「?」

わたしは、訳がわからずその人を見る。

「この空間は、合わない?」

わたしは、その人に背を向けたまま首だけを向けて首を傾げる。

「いかんっ・・・このまま、人間を返すわけにはっ・・・。」

「??」

わたしは、じっとその人を見つめる。

「あのっ、どうかしたんですか?」

その人は、ジロリとわたしを睨むかのように見た。

「一緒に来るのだっ・・・!!」
< 11 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop