妖とわたしの時間
そう言って、その男はドアを閉める。

「えっ・・・ちょっ・・・。」

わたしは、少し戸惑う。

そして、ドアを開けようとする。

「あ、開かないっ・・・!!ちょっと、ここ開けてよ!!」

わたしは、少し怖くなってドアを叩く。

何、何・・・?何が起こってるの?

何度叫んでも、返事がなくわたしは静かにその場にひざまつく。

「わたし・・・ずっと、ここから出られないの・・・?どうしようっ・・・どうしたら、いいの?」

わたしは、青ざめながら当たりを見渡す。

「暗くてよく、わかんない・・・怖いよ・・・。」

わたしは、目に涙をためる。

「誰か、助けて・・・。」

わたしは、そっと手を握る。

誰か・・・。
< 13 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop