妖とわたしの時間
そう言って、男の人は、立ち上がった。

「えっ?出れるんですか??」

「ああ。」

「よかったぁ~。」

わたしは、胸に手をあてて息を吐く。

ここって、ほんと暗くてあまり周りが見えない・・・。

でも、何でかな?

何で、この人の耳と尻尾はみえるんだろ・・・??

姿かたちは分かるんだけど顔がよく見えなくて認識できないよ。

「でわ、こっちに付いてきてくれ。」

男の人の、歩きだす足音が聞こえる。

「あっ・・・待ってくださいっ・・・。」

わたしは、暗闇の中かけだす。

「わっ!!」

わたしは、何かにつまづいてこけそうになった。
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