Misaki-Forever
途中でタクシーを拾い、やって来た二回目の一斗の家。
玄関は灯りが点いていて人の居る気配がしてた。
「一斗?誰か居るの?」
「うん…家政婦さんが居るから」
“…なるほどね"
玄関のドアを開けると
「おかえりなさいませ」
五十代後半の小綺麗な家政婦が出迎えてくれた。
「真知子(マチコ)さん今日はありがとう、この子は美咲、俺の彼女」
美咲は軽く会釈をした。
「いらっしゃいませ、一斗様、準備はほとんど出来ております」
そう言って一斗の上着を預かりハンガーに掛け
美咲の上着も掛けてくれた。
「真知子さん後は自分がやるんで」
「では私はこれで失礼致します」
「あっ!ちょっと待って」
一斗は二階へ掛け上がり、お菓子がたくさん詰まった
サンタブーツを二つ抱えて持ってきた。
「これ、お孫さんに!
クリスマスなのに、遅くまでありがとう」
真知子さんは目を細め嬉しそうに
「まぁ…ありがとうございます、孫が喜びます、お嬢様ごゆっくり」
そう言って真知子さんは帰って行った。