Misaki-Forever
話の途中、一斗の携帯が鳴った。
「ちっと悪りぃ先輩から」
そう言って席を立ち
少し離れたところで話始めた。
翔が身を乗り出して
「美咲ちゃん一斗はさ、ケンカっ早いけど女子には優しいから安心しろよ」
と意味ありげな言い方をする。
“やさしいんだ…"
そして奈緒も続けて
「一斗は、ああ見えて結構いいヤツだと思うよ、わりと一途だし」
“一途なのね……ん?
ってか、さっきから何?"
“一途…彼女を大切にしているってことかな?"
数分後、電話を終え一斗が戻ってきて席に座った。
「オマエら、俺の噂話してた?一斗とかなんとか聞こえたんだけど?」
「はっ?一斗の話なんかしてねぇし〜なぁっ奈緒」
「そうそう、一斗の話は何もしてないしぃー、ねっ翔」
と翔と奈緒は楽しそうに顔を見合わせ笑った。
一斗が美咲の方に目を向け
「美咲ちゃんって静かだね
俺に気ぃ使わなくていいからさっ」
「うん…み、三浦くん、よろしくね」
「下の名前…一斗でいいよ」
美咲は戸惑いながらも
下の名前で呼べることが
何故か嬉しく思えた。
「あっ…はい」