Misaki-Forever

理貴は一斗の胸ぐらを掴み
一発、顔面を殴りつけた。

「うぅ…っ」

一斗は苦しそうに呻きその場にうずくまった。


理貴は、うずくまった一斗を起こし数発、倒れるまで殴り続けた。


一斗の目の横と口から鮮血が飛び散った。


理貴の息は荒く乱れていた。

理貴は倒れこんだ一斗の横に座り


「なぁ、一斗?お前の守るべきものって一体何だ?
一番大切なもの命にかえても譲れないものって何だ?」


一斗は美咲の顔を見た後
傷口の痛さに苦痛の表情を浮かべた。

「俺が守りたいのは美咲だけです」

理貴は殴った拳を見つめた。


「だったら、この先それを守りぬけ
そして、これからは決して間違えるな!」


理貴は握った拳を一斗の胸にあてた。

「はい…すみませんでした」

一斗の目から一滴の涙が零れ落ちた。


「一斗…もう謝るな
俺は佳奈と子供のために全力で頑張るから
だからお前も彼女のために全力を尽せ」



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