Misaki-Forever
夕方4人で食卓を囲んだ。
「お口に合うかしら?」
母親はニッコリ笑い一斗の顔を見ていた。
一斗は美味しそうに、すき焼きを頬張った。
「うまいっす!!」
「うちは女の子だから、たくさん食べる男の子見ると嬉しくなるわ、2人とも夕飯は太るからって、あまり食べないのよ」
「そうですかーこんなに旨いのに!」
一斗は美咲と桃花を交互に見て、またすき焼きを口にした。
「あらっ!良かった、また食べに来てね」
顔をクシャッとして嬉しそうな表情で笑った。
「はい、ありがとうございます」
「一斗くん美咲のこと、よろしくね」
「はい」
一斗は母親の改まった言葉に箸を止めて返事をした。
「この子、昔は泣き虫でね大変だったのよ
だけど、いつの間にか強くなっちゃった…
わがまま言わない子になった…でも一斗くんには甘えてほしいのよ、だから…ねっ」
「やだ、ママ…」
一斗はいとおしい目で美咲を見た。
美咲は少し照れて少し俯きながら、野菜を口に運んだ。