Misaki-Forever

美咲の姿が見えなくなり
2人はゆっくり歩き出した。


「翔、さっきと違うし…」

「あんな廊下で話せる事かよ」



「何だ?話しって」

「確かにさ、俺は美咲ちゃん好きだった…だけど
とっくの昔の話しだ」

「だから?」

「俺は昼休みに遠回しに聞いたよ、美咲ちゃんの中には俺は居ない」

「…」

「何でかな今になって美咲ちゃんの気持ちが聞きたくなった
どうかしてた悪かったな」

「お前は、本気だったんだよな」

「まぁな、でも俺だって
今は奈緒だけだし、アイツだけは泣かしたくない…これが今の本気だよ」


「そうか、奈緒を泣かすなよ」

「わかってんよ」

一斗は歩いていた足を止め
遠くを見たまま


「あのさ、翔に大事な話しするな」

「なんだ?」



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