Misaki-Forever

「俺、アメリカに行くかもしれない」

「はっ?なんだ突然」

「親父が病気になってな
早々に引退するかもしれない
今日担任に転校の話し聞かれたよ
夏休み前には行くかもな」

「本当に行くのかよ、颯先輩は?会社継ぐんだよな!?」

「親父の意向で兄弟で会社継いでほしいってさ…なるべく早く引っ越して来いって」

翔は一斗の胸に拳をあて
悲しい表情を浮かべた。


「そうか、そんな時に…悪いな」

「いや…俺は、お前すら信じてやれないってさ
ムキになった…本当バカだよな」

一斗も自分の拳を翔の胸にあてた。


「お互い、どうかしてんだな」

「あぁ、美咲に言わないでくれな」


「黙って行くのか?」

「それは、どうだろ…」



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