Misaki-Forever

美咲は、しばらく動くことも出来ずに
ずっと俯き自分の膝を見つめたままでいた。


一斗と翔が目の前に来ても気付かない。

一斗が隣に座り美咲の頭を撫でた。

「美咲?どうした」

「奈緒が…泣いてる…私のせいだよ」

美咲の身体は小刻みに震えてた。


「美咲?大丈夫か」

「…奈緒が…泣いてる…よ」

一斗の胸に顔を埋めた。


翔が立ち尽くしたまま

「美咲ちゃん」


「…」

一斗は美咲の顔を覗き

「奈緒は帰ったの?」

そう聞くと美咲はコクリと俯き涙を流した。



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