Misaki-Forever

車で30分

大きな家が転々と建ち並ぶ場所にやって来た。



「ここ!」

一斗はキーホルダーに付いていた鍵を取りだし玄関を開けた。


「うちの別荘だから、でもあまり長くは居れない
アメリカの出発日に合わせて他人に貸すんだ」

「えっ!?出発日……合わせて?」

美咲は驚き一斗を見上げた。


「俺はアメリカに行くつもりだった」

「嘘だよね?」

「本当だよ黙って行こうと思った」

「一斗…」

美咲は立ち尽くし動けなかった。

一斗は美咲の腰に手を回し瞳を見つめたまま


「俺はずっと美咲の側にいるから、アメリカは行かない、だから此処は、それまでの居場所にする
俺は美咲を守るから」




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