Misaki-Forever

食事を終え、少しの沈黙が続いた。

対面に座っている美咲に

「美咲、こっちに来て」

一斗は優しく微笑み美咲を呼んだ。


美咲は一斗の横に座って
頷き恥ずかしそうにしていた。


「何だか久し振りに美咲を間近で見ると、照れるよな」


「一斗にもそんな事あるんだ」


「あるよ、好きな子の前だと緊張するよ」


「あの…綾、ん!!」


一斗は美咲の顎を持ち上げ言葉を封じ込めるように
キスをした。

短いキスを数回落とし
長い大人のキスをした。


一斗は唇を離し美咲の顔を見つめ抱きしめた。



「やっぱり照れるな!」

「うん」

久し振りに感じる2人のぬくもり
一斗は美咲を抱きしめたまま


「美咲、一緒にお風呂入ろっ!」

一斗の精一杯の照れ隠しに

「やだ、一斗のエッチ!」


その照れ隠しが美咲には嬉しく思えた。


美咲は一斗とキスを交わし
ほんの少し心の奥底にあった、わだかまりが消えていく気がした。



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