Misaki-Forever

颯は美咲のシャツのボタンを全部外し
胸に唇を押し当ててきた。

スカートの裾に手が掛かったとき
部屋のドアが勢いよく開いた。


そこに居たのは、一斗だった。


玄関で美咲の靴を見つけた一斗は一目散に
二階に駆け上がって来てた。

「てめぇ」

と言う言葉と同時に、颯に殴りかかった。


「うっっ」

うずくまっている颯の鼻からは血が吹き出ていた。

「美咲!!何で此処に…」

一斗は美咲の口に縛り付けてあったネクタイをほどき頬に残ったネクタイの痕に手のひらをあてた。


「…一斗…ごめん…私」

美咲は一斗の胸に飛び込めず
膝を抱え泣きじゃくった

一斗はシーツで美咲の身体を包むと

再び起き上がろうとしていた颯を殴り倒した。


「てめぇ後で話しあっから逃げんじゃねぇぞ!」


美咲を、ゆっくり立たせ部屋を出た。




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