初恋はカフェ・ラテ色
「まだ時間が必要だね」
「じ、時間なんてっ」

私たちの関係が進まなくなりそうで、言葉にしていた。

「いや、心春の心の準備が出来てからにしよう」

もう一度唇を重ねてから、洋輔さんはベッドから腰を上げた。

「洋輔さん……」
「心春? 俺を煽っちゃだめだよ。俺は心春が思っているより品行方正で潔癖な男じゃないんだからね」

茶目っ気たっぷりに言って、部屋を出る支度を始めた。

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