初恋はカフェ・ラテ色
洋輔さんはどんな顔をしている?

すごく申し訳ない気持ちが胸をしめ、そして自分のバカさ加減にげんなりする。

ちゃんと紹介すればよかったのに……。

「あ! あのっ! 里佳子先生っ、忘れ物をしてきちゃったので、取ってきます! 先に帰っててくださいっ」

テンパりながら声がどこから出てくるの?って言うくらい素っ頓狂な声を出してぎくしゃくと回れ右をする。

洋輔さんの横をまたしても遠巻きに走り、そのまま門を通り少し行ったところで、振り返り首を伸ばして里佳子先生が立ち去ったか確認する。

里佳子先生はそのまままっすぐ歩いていた。

ホッと肩を撫でおろし、こそっと門から洋輔さんを見る。そこで洋輔さんとバチッと目が合ってしまった。

少し不機嫌そうに口元を歪ませこちらを見ていたのだ。

やっぱり怒るよね……。

里佳子先生が角を曲がって姿が見えなくなったところで門から出て洋輔さんに近づいた。

目と目を合わせられなくて、俯きながら洋輔さんの前に立つ。

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