初恋はカフェ・ラテ色
「父さんたちはいつまでミネソタに?」
洋輔さんが将生さんに聞いている。
食品会社の工場がアメリカのミネソタにあり、頻繁に出張しているよう。
「おそらく夏も向こうで過ごすんじゃないか? 工場長が病気でね」
将生さんが説明している。
「ミネソタだったら、父さんの好きな魚釣りもできるし、母さんもゆっくり羽を伸ばせそうだ」
「ああ。楽しんでいるんじゃないかな。さてと、洋輔コーヒー淹れてくれないか? 持って来てくれたケーキと一緒に飲みたい」
「いいよ」
洋輔さんは立ち上がると、キッチンに入って行く。
桜子ちゃんのお手伝いでテーブルのものを下げていると、洋輔さんが手際よくコーヒーの用意をしているのが目に入る。
サイフォンから淹れるコーヒーはここに来ないと見られない。
沸騰したお湯がコポコポと上に上がっていくのがなんだか可愛らしい。それからコーヒーになってゆっくりと下に落ちる。
それらを見つめる洋輔さんの真剣な眼差しに胸を高鳴らせてしまうのはいつものことなんだけど。
洋輔さんが将生さんに聞いている。
食品会社の工場がアメリカのミネソタにあり、頻繁に出張しているよう。
「おそらく夏も向こうで過ごすんじゃないか? 工場長が病気でね」
将生さんが説明している。
「ミネソタだったら、父さんの好きな魚釣りもできるし、母さんもゆっくり羽を伸ばせそうだ」
「ああ。楽しんでいるんじゃないかな。さてと、洋輔コーヒー淹れてくれないか? 持って来てくれたケーキと一緒に飲みたい」
「いいよ」
洋輔さんは立ち上がると、キッチンに入って行く。
桜子ちゃんのお手伝いでテーブルのものを下げていると、洋輔さんが手際よくコーヒーの用意をしているのが目に入る。
サイフォンから淹れるコーヒーはここに来ないと見られない。
沸騰したお湯がコポコポと上に上がっていくのがなんだか可愛らしい。それからコーヒーになってゆっくりと下に落ちる。
それらを見つめる洋輔さんの真剣な眼差しに胸を高鳴らせてしまうのはいつものことなんだけど。