初恋はカフェ・ラテ色
それから額、鼻、頬、そして耳に熱い吐息がかかると、私の下腹部からなにかが溢れ出るのを感じた。

その状態に戸惑っていると、今度は喉に唇を這わせられる。

「っあ……」

気が付くと柔らかいベッドの上で、洋輔さんは私の身体のあらゆるところに唇を落としていく。ブラジャーから露出した膨らみに口づけられ、ブラウスがはだけていたことを知り我に返った。

「汗をかいているから、シャワーを」

工場で冷や汗をかき、家から駅までダッシュして、今日はいつになく汗をたっぷりかいていた。
それに比べ、洋輔さんからは爽やかなコロンの香りしかしない。

「だめだよ。もう待てない」
「でもっ」

不満を唱える私の唇が噛みつくように塞がれる。

「心春、キレイだよ」

一糸まとわぬ肢体を晒してしまうと、洋輔さんは甘い笑みで褒めてくれた。

嬉しいけれど、洋輔さんの方がキレイで、自分の身体を隠したくなる。

キレイに筋肉がついた上腕二頭筋。肩から胸、そして引き締まったお腹。バランスの良い体躯は想像していた通りだ。

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