初恋はカフェ・ラテ色
「あっ! いけないっ、作らなきゃ!」
我に返りキッチンに入り冷蔵庫を開けてみると、食材らしきものはほとんどなかった。
「うめぼしはあるけど……」
炊けているご飯もなかった。急いでお米をといで炊飯器にセットし、マンション下のスーパーに向かった。
「出来た!」
若干の塩と出汁で味付けしたおかゆを作った。小皿に梅干し、こんぶ、シャケなどを用意して寝室に運ぶ。
ドアを開けると洋輔さんが目を開ける。
「少し眠れた?」
「ああ。どのくらい経ってる?」
「1時間ちょっと。おかゆ出来たよ」
洋輔さんは身体を起こして、トレーを受け取る。
「冷蔵庫になにもなかっただろう?」
「うん。下のスーパーに行ってきたの。はい。食べて」
洋輔さんはスプーンを手にした。
「ありがとう。いただきます」
洋輔さんは病気でいても相変わらず爽やかな笑みを私に向けてから食べ始めた。
おかゆだけを一口食べて「美味しい」と言ってくれる。
「おかず、乗せて食べてね」
「ありがとう。心春、大丈夫だから帰ってほしい。本当に君のことが心配なんだ。わかってくれるね?」
私は大事にされている。そう思うと素直になるしかない。
我に返りキッチンに入り冷蔵庫を開けてみると、食材らしきものはほとんどなかった。
「うめぼしはあるけど……」
炊けているご飯もなかった。急いでお米をといで炊飯器にセットし、マンション下のスーパーに向かった。
「出来た!」
若干の塩と出汁で味付けしたおかゆを作った。小皿に梅干し、こんぶ、シャケなどを用意して寝室に運ぶ。
ドアを開けると洋輔さんが目を開ける。
「少し眠れた?」
「ああ。どのくらい経ってる?」
「1時間ちょっと。おかゆ出来たよ」
洋輔さんは身体を起こして、トレーを受け取る。
「冷蔵庫になにもなかっただろう?」
「うん。下のスーパーに行ってきたの。はい。食べて」
洋輔さんはスプーンを手にした。
「ありがとう。いただきます」
洋輔さんは病気でいても相変わらず爽やかな笑みを私に向けてから食べ始めた。
おかゆだけを一口食べて「美味しい」と言ってくれる。
「おかず、乗せて食べてね」
「ありがとう。心春、大丈夫だから帰ってほしい。本当に君のことが心配なんだ。わかってくれるね?」
私は大事にされている。そう思うと素直になるしかない。