初恋はカフェ・ラテ色
その姿を見ると、胸がズキッと痛む。
その時、お祖母ちゃんがテーブルをバンッと叩いた。
「そんなのは親のエゴだよ! たったひとりの娘の幸せを願わなくてどうするんだい」
お祖母ちゃんはお父さんをまるで子供のように叱る。そうなると、さんざん憎たらしいと思っていたお父さんが可哀想になってくる。
それでも、洋輔さんとの結婚は諦めないけれど。
「……お父さんの夢を実現させてあげられなくてごめんね。私は洋輔さんじゃないとだめなの。お願いわかって」
「娘さんを幸せにします。どうか許してください」
洋輔さんは座りながら後ろに下がると、手を畳につけ頭を下げた。
「お願いします」
もう一度頼み込む洋輔さんに、私も下がって頭を下げた。
「お父さん、お願いします!」
少しの間、沈黙ののち――
「か、勝手にしろ!」
とうとうお父さんは折れてくれた。
ホッと安堵して顔を上げて洋輔さんと目を合わせる。洋輔さんは優しく微笑んでくれる。
私の顔は破顔という言葉がぴったりだ。
その時、お祖母ちゃんがテーブルをバンッと叩いた。
「そんなのは親のエゴだよ! たったひとりの娘の幸せを願わなくてどうするんだい」
お祖母ちゃんはお父さんをまるで子供のように叱る。そうなると、さんざん憎たらしいと思っていたお父さんが可哀想になってくる。
それでも、洋輔さんとの結婚は諦めないけれど。
「……お父さんの夢を実現させてあげられなくてごめんね。私は洋輔さんじゃないとだめなの。お願いわかって」
「娘さんを幸せにします。どうか許してください」
洋輔さんは座りながら後ろに下がると、手を畳につけ頭を下げた。
「お願いします」
もう一度頼み込む洋輔さんに、私も下がって頭を下げた。
「お父さん、お願いします!」
少しの間、沈黙ののち――
「か、勝手にしろ!」
とうとうお父さんは折れてくれた。
ホッと安堵して顔を上げて洋輔さんと目を合わせる。洋輔さんは優しく微笑んでくれる。
私の顔は破顔という言葉がぴったりだ。