初恋はカフェ・ラテ色
これからも大事な人
翌日、開店前の『カフェ・グラン・ロッソ』のドアを開けた途端、パーン、パーンとクラッカーの音に出迎えられた。
「心春ちゃん! おめでとう!」
奈々さんが私に駆けよってくると、ぎゅっと抱きしめられ祝福される。
それからスタッフのみんなに「おめでとう」を言われ、幸せな気分は最高潮……と思ったとき、太一がスッと私の前に立ち、ひまわりの入った大きな花束を差し出した。
「初恋が実って良かったな。幸せになれよ。これはみんなから」
「ありがとう。太一。皆さん、ありがとうございます!」
「心春ちゃん、オーナーに望むものはある?」
いつのまにか洋輔さんもいて隣に並ばされていた。記者会見みたいな感じに洋輔さんは端正な顔に苦笑いを浮かべている。
「え……な、ないです」
「じゃあ、洋輔さんにお願い事はなにかある?」
「あ……浴衣を着て、花火を見に行きたいぐらいですけど……お店もあるし……」
以前、ふと思ったことが脳裏をよぎり口にした。
「お前の願い事ってそんなもんなんかよ」
呆れたような太一の突っ込み。
「心春ちゃん! おめでとう!」
奈々さんが私に駆けよってくると、ぎゅっと抱きしめられ祝福される。
それからスタッフのみんなに「おめでとう」を言われ、幸せな気分は最高潮……と思ったとき、太一がスッと私の前に立ち、ひまわりの入った大きな花束を差し出した。
「初恋が実って良かったな。幸せになれよ。これはみんなから」
「ありがとう。太一。皆さん、ありがとうございます!」
「心春ちゃん、オーナーに望むものはある?」
いつのまにか洋輔さんもいて隣に並ばされていた。記者会見みたいな感じに洋輔さんは端正な顔に苦笑いを浮かべている。
「え……な、ないです」
「じゃあ、洋輔さんにお願い事はなにかある?」
「あ……浴衣を着て、花火を見に行きたいぐらいですけど……お店もあるし……」
以前、ふと思ったことが脳裏をよぎり口にした。
「お前の願い事ってそんなもんなんかよ」
呆れたような太一の突っ込み。