初恋はカフェ・ラテ色
雅楽奏者による三管(笙、竜笛、篳篥)の音色が厳かな雰囲気から始まった神前挙式。
式が終わった後、黒の紋付き袴を着たお父さんが近づいてきて厳かで良い挙式だったと言ってくれた。
それだけで私の涙腺は決壊して止まらなくなった。
「泣くな。目が腫れたら、この後の披露宴に困るだろう」と照れくさそうに真っ白なハンカチを差し出すと、洋輔さんに任せて立ち去った。
そんな意地っ張りなお父さんでも、一つ変わったことがある。
今まで緑茶とお酒しか飲まなかったお父さんはコーヒーが好きになった。
洋輔さんが淹れたコーヒーじゃなければ、まずくて飲めないとまで言って、時々『カフェ・グラン・ロッソ』に顔をだし、隅の方でコーヒーをすすっている。
少しずつお父さんの頑固さは解けはじめている気がした。
カフェのみんなや幼稚園の先生たちに温かく見守られた披露宴のあとは、夜便で新婚旅行に飛んだ。
式が終わった後、黒の紋付き袴を着たお父さんが近づいてきて厳かで良い挙式だったと言ってくれた。
それだけで私の涙腺は決壊して止まらなくなった。
「泣くな。目が腫れたら、この後の披露宴に困るだろう」と照れくさそうに真っ白なハンカチを差し出すと、洋輔さんに任せて立ち去った。
そんな意地っ張りなお父さんでも、一つ変わったことがある。
今まで緑茶とお酒しか飲まなかったお父さんはコーヒーが好きになった。
洋輔さんが淹れたコーヒーじゃなければ、まずくて飲めないとまで言って、時々『カフェ・グラン・ロッソ』に顔をだし、隅の方でコーヒーをすすっている。
少しずつお父さんの頑固さは解けはじめている気がした。
カフェのみんなや幼稚園の先生たちに温かく見守られた披露宴のあとは、夜便で新婚旅行に飛んだ。